【ロードバイクバラ完計画】ロードバイクのサドルの選び方とセッティング
ロードバイクをはじめスポーツ自転車を始めた時に一番辛いのは体力的なものよりもおしりの痛みです。
いわゆるお尻がランブータンですね。
バイクなんかと違って、サドルにまたがって足を動かすため否が応でも擦れるのでどうしても痛くなってきます。
というわけで組んでいるロードバイクのサドルを買ったので、今回はサドルの選び方と簡単なセッティング方法をご紹介します。
なんでお尻がランブータン?
スポーツ自転車乗り始めだとほぼ間違いなくお尻が痛くなります。
特にロードバイクは距離を走るので顕著に痛みが出てきます。
これはロードバイク向けのサドルはほとんどが軽量化のために薄くなっているからです。
これがシティサイクル用。
見るからに肉厚でスプリングまで入っていますね。
快適ではありますが超重いです。
700~800gあります。
これがロードバイクやスポーツ自転車向けのサドル。
クッションは厚くても2cm程度なのでクッション性はあまりなく、長時間座っているとどう頑張っても疲れは出てきます。
その分軽量で、軽いものなら100g台のものもあります。
ロードバイクは軽さが重要なのはもちろん、サドルは比較的高い位置にあるパーツなので、重たいと取り回しが悪くなることから軽量さが求められます。
ママチャリに比べてたくさん漕ぐので擦れやすいというのもありますが、なによりはこのクッション性の違いが疲れの原因です。
じゃあ厚手のものに変えればいいのかというと、たしかに楽にはなりますが漕ぎにくく車体も重くなってしまうのでロードバイクに乗る楽しみを犠牲にすることになります。
このお尻の痛みを回避するためにしたいのが
- レーパンの着用
- サドルのセッティング
- サドルの交換
この3つです。
順を追って説明していきましょう。
まずはレーパンを履いてみよう
レーパン(レーサーパンツ)はサイクリング用のズボンです。
お尻の部分にパットが入っていて、サドルとのスレを防止して、血流が止まるのも防いでくれるすぐれものです。
パールイズミ製に入ってるのはこんなパッドです。
正直少なからず違和感がありますし、なによりレーサーパンツは見た目もちょっと独特。
ショルダーがあると水着みたいですね。
トップスは別に用意しますが、パンツは基本的にこのままです。
漕ぎやすさと空気抵抗を考えられたものですが、やっぱりちょっと抵抗ありますよね。
そういう場合はズボンのなかに履くタイプのレーパンもあります。
ピンキリですが、パット付きインナーなら3000円もあれば用意できるのである程度距離のあるサイクリングをする場合は持って置くとよいでしょう。
あまりロードバイクで使っている方は見かけませんが、カジュアルなパット付きのパンツもあります。
サドルのセッティング(位置調整)
ママチャリでもまず調整するのはサドルですね。
ロードバイクなどのスポーツ自転車だとママチャリよりもシビアなセッティングが求められます。
ロードバイクのセッティングでどうしても変えられないのがペダルの地上高なので、まずはサドルのセッティングを地上高に合わせて出してからハンドルなどを調整していきます。
なのでサドルのセッティングはすべての軸になる最も重要なものと言っても過言ではありません。
スポーツ自転車のサドルはママチャリと同じくシートポストで調整する高さ、サドルとシートポストの取り付け位置で前後位置と角度を調節できるようになっています。
角度。
前後。このサドルの場合5cmちょっと前後できました。
個人的にはちょっと前目が好きです。
サドルの良しあし以前にこのセッティングが悪いとどうしても痛みが出やすくなってしまうので買い替える前にセッティングを見直してみましょう。
高さは、クランクを回し膝が最も伸びた地点でも10~30°曲がった状態になるように調整します。
あまり曲がりすぎると膝関節に負担が大きく、伸びすぎると筋肉への負担が大きくなりつったり最悪肉離れの可能性も出てきます。
サドルの前後位置が正しい位置にある場合、お尻の付け根の両端辺りが痛くなります。
平面画像だとわかりにくいですがこのあたり。
この位置がサドルに座ったとき骨盤でしっかり座れる位置です。
もちろん漕ぎ方や好きなポジションがある場合はそちらで合わせます。
なんにせよ広い範囲が痛くなる場合はポジションが安定していないことになるので、座る位置が一定になるように調整しましょう。
男性の場合尿道が痛くなる、しびれるということがあります。
この場合すこしサドルを前に倒すと楽になりますが、バランスがとりにくく座ったときの感覚はあまり良くないです。
こういった場合にはサドルを変更しましょう。
サドルを購入する場合の選び方
意外かも知れませんが、サドルには「男性用」「女性用」 があります。
サイズはもとより男女では骨格の作りが違うので適正が変わってきます。
女性は骨盤が広いので細身のサドルはバランスがとりにくいです。
なので一般には女性用サドルは幅広がおおいですね。
幅は男性でも骨盤の大きさは人によって違うので重視するべきポイントでもあります。
TREKのボントレガーなんかは特約店にどれぐらいの幅がちょうどいいか計測できる設備がありますね。
ロードバイク用サドルのいくつかは一つのモデルにサドルの幅のラインナップがあるものもあります。
あとは穴あきタイプも人気です。
例えば男性なら尿道・前立腺のしびれや、女性であれば恥骨の圧迫感がある場合に有効です。
個人的には滑るような気がしてポジションが定まりにくくちょっと苦手なんですが、快適性は高いでしょう。
サドルを横から見た時に、フラットなタイプと少し反りのあるサドルがあります。
フラットなタイプはポジション変更がしやすいので、ヒルクライムなど座る位置をよく変える場合におすすめです。
反りがある場合はお尻が固定しやすいのでロングライドなど一定スピードで巡航する場合楽になります。
座面の形も影響してきます。
比較的平面なものと、少し山成りになったものがあります。
個人的には少し山成りなものの方が左右にずれずに好きですが、フラットな場合は特に硬いサドルにおいてはおしりをずらして疲労を回避することもできるのでここも好みに寄ってきますね。
地味にサドルのふちも乗り心地に影響してきます。
太ももの付け根がふれる部分なので、大きく内側までクッションがあるか切り立っているかで結構違いがあります。
ここは有名メーカーであればほとんどカバーされているので、無名メーカーのものを買うときには注意してみてみるとよいでしょう。
最近こういったノーズのないサドルが登場しました。
ロードバイクに乗っていると勃起不全になるという噂はかつてからありましたが、最近科学的に証明されてきました。
簡単にいえば前立腺がうっ血し細胞が劣化していくという話です。
それを防ぐために開発されたのがノーズのないサドルです。
足で挟みこめないと安定感には劣りますが、前立腺への負担はだいぶ楽になります。
正直骨格とフィッティングによって様々なのでこれといった指標がなく、とにかく試していくという方法しかないのですが、
- 幅
- 穴開き
- ノーズの長さ
- サドルの反り
このポイントに注目して選んでみるとよいでしょう。
サドルの重さは?
サドルは乗り心地が最優先のパーツですが、重量も気になってきます。
特にサドルは自転車の中では比較的高い位置にあるパーツなので、自転車の安定性にも影響してくるのでなるべく軽い方がいいでしょう。
正直ピンキリになるので何とも言えない部分ではありますがロードバイク用でいえば、おおよそ200gが基準になってきます。
200gを切れば軽いといっていいでしょう。
最近ではレールから座面まですべてプラスチックやカーボンのサドルも登場し、そういったものだと100gを切るものすらあります。
しかし特殊なものは除きクッション性はほぼないといってもいいので、特別理由がなければ避けた方が無難です。
サドルのおすすめメーカーは?
自転車業界にはサドル専門メーカーもあるほどこだわられたパーツです。
今回は初心者にまずチェックしてほしいメーカーをご紹介します。
セライタリア
サドル界のトップを走るサドル専門のメーカーです。バーテープも出していますね。
穴あきサドルやゲル入りサドルなどの先駆け的メーカーがセライタリアです。
「セラ」はサドルと言う意味で、まさにサドル専門メーカーと言えます。
セライタリアのいいところは、ハイグレードモデルは数万円ですが5000円以下のラインナップもあることでしょう。
オフロードモデルのX1Xクロスなんかは定価4400円です。
重さもそれなりですが、同価格帯の中華メーカーよりは作りもデザインもしっかりしているので価格もブランドにもこだわりたいのであれば視野に入るブランドです。
セラ・サンマルコ
セラ・サンマルコ(サンマルコ)もサドルに注力したメーカーです。
セライタリアと並んで世界2大サドルメーカーとして有名です。
周辺用品も販売していて、レーパンがかっこよかったイメージがあります。
セライタリアと比較すると1~2万円の間のラインナップが特に充実しているので、ワンランク上のサドルを選ぼうと思った時の選択肢は非常に広いメーカーですね。
アスチュート
アスチュートは2010年代に新設された新しいブランドです。
工学的な設計と、スポーティーなデザインが魅力ですね。
積層構造になっているので重いと思いきや、柔らかさと軽量さを兼ね備えた理想的な商品が並んでいます。
赤、緑、ピンクなど派手なカラーラインナップは好き嫌いがありそうですが、性能は一度試してみる価値ありです。
プロロゴ
プロロゴはサドル、グリップと言った搭乗者が実際に触れる部分にこだわりを持ったラインナップのメーカーです。
プロレーサーが専属契約けってまで使うといわれるほど定評のあるブランドです。
通常プロレーサーはテストモデルとかオリジナルモデルを使いますが、契約なしで使うってことはそれだけ市販品の完成度も高いということでしょう。
まだ使ったことのないメーカーですが、デザインが僕の食指にビンビンくるんですよね。
こんなんとか。すごくいい。
価格も比較的安めですね。1万円以下のラインナップもあります。
予算ができれば一度試してみたいメーカーです。
まとめると
サドルに関しては相性しかないです。
ロードバイク本体や他のパーツは一定の指標がありますが、サドルは本当に乗る人との相性につきるので、選びようがありません。
なのでもう数うちゃあたるじゃないですがどんどんいろいろ試してみるしかないですね。
ショップによってはサドルのレンタル(お試し)サービスもあるので、ちょっと値の張るサドルを買う場合はまずはお試ししてみるのもいいですね。
合わない場合ももちろんあるので、サドルはかなり中古市場が潤っています。
なのでとりあえずちょっといいサドルがどんなもんか試してみたいという場合にはヤフオクやメルカリなどをチェックしてみるのもありです。
余談
さてさてロードバイクバラ完計画で購入したサドルですが、紹介したメーカーのものではありません。
ボントレガーです。
affinity rl。サイズはたぶん138。
定価は10000円。
重さは243gになってますね。特別重くもなく軽くもなく。
メルカリで2500円でしたが、かなりきれいでGOODです。
ボントレガーはある意味ちょっと癖のあるメーカーです。
というのも、ボントレガーはもともと独立した自転車と周辺用品のメーカーでしたが、現在はTREKの傘下。
品自体は非常にいいです。サドルの作りもしっかりしていますし、ロードバイク用ホイールなんかはトップブランドにも引けを取りません。
ただやはりTREK傘下のイメージがあるのでTREK以外に付けにくい印象はあるのかもしれません。
車でいえば86に無限のパーツ付ける感じですかね。
僕はそういう体裁全く気にしないので、価格と状態を見て購入してみました。
結果からいえば大正解でした!
フィット感もよく、レールのフラット部分も長いのでシートポストからかなり前に出せる設計になってるのもGOODです。
個人的にサドルはかなり前目につけたいので、これはかなりありがたい。
中古の使用感とも言えるかも知れませんが、表面がサラサラしているので滑る感じもなくホールド感が上がっています。
言われてみれば若干色落ちはあるかな?とは思いましたが、ホワイトのサドルならしょうがない。
2500円で自分に合うサドルを入手できたのは大満足です。
サドルは合わないとサドル沼にはまりますからね。
というわけで、思わぬ目っけもんを当てたのでサドルには大満足。
下手したらコンポより金かかると思ってた部分ですからね。
今後はコンポを徐々に集めていく形になります。
おそらく一番金かかるところだと思います。11速の105狙ってましたけど最悪Tiagraでもいいかな。
というわけで、ちょっと次回は先になりそうですが次回更新をお楽しみに。
それでは次回更新までさようなら・・・ノシ