チャラー的クロスバイクレビューその14「GIANT FASTROAD SLR 2」
おことわり
あくまで僕が買う前提で見た上でどう判断したかなので、このページで書いていることがそのままそのモデルの評価につながるものではないということをご了承のうえ読んで参考にしていただければいいなと思います。
GIANTのFASTROAD SLR 2ってどうなん?
昨今のクロスバイクの主流といえばフラットバーロードを中心としたオンロード向けモデルがメインですね。
簡単にいえば、リジットのフロントフォークに700cのタイヤ、マウンテンバイクに比べると大きめのギアで舗装路をそこそこのスピードで走ることを前提に作られています。
その最たるものが、今回ご紹介するGIANT FASTROAD SLR2。
GIANTのクロスバイクの紹介もESCAPE R3にはじまりこれがラスト。
というわけで気合いを入れてご紹介させていただきます!
FASTROAD SLR 2のコンセプトは?
その名の通り、オンロードをスピーディに走る目的で開発されたのがFASTROAD SLR 2です。
高剛性軽量を目指してGIANTが誇るアルミ加工技術の粋を集めて作られたモデルだとか。
見た目もなんか独特なんですよね。トップチューブの形状とか。
2っていうぐらいだから多分1とか0とかもあったんでしょうけど、2018年モデルを調べてはじめて知ったのでそこら辺はわからず。
というわけで細かく分析してみましょう。
価格は?
FASTROAD SLR 2の価格は税別125,000円。
クロスバイクの中では結構高い部類ですね。
GIANTのクロスバイクの中ではTOUGHROAD SLR 0の160,000円に次いで高いモデルです。
パーツだけ見るとそこまでではないので、おそらくフレームのがALUXX SLRというロードバイクにも使用される成型方法のアルミフレームなのでここでコストがかかっているのかなと思います。
重さは?
重量はSサイズフレームで10.3kg。
単純な重量で見るとESCAPE R3と大差ないので特別軽量とは言えませんが、太めのチューブにディスクブレーキでホイールも多少重くなっていることを考えればALUXX SLRの軽量効果がうかがえますね。
パーツ構成は?
フレームはアルミ、フォークはカーボンのフレームセットです。
10万円超すなら定石ですね。
ドライブトレインはSHIMANOのSORA。
2×9の18速。
クランクはFSAのOMEGAですね。
正直OMEGAには変速にいい印象がないので、がんがんトルクフルに漕ぎたいユーザーはここもSORAに変更してしまった方が吉です。
SORAのクランクが9000円ぐらい、BBが4000円ぐらいなのでそこに工賃もかかると2万円の予算を見なければいけないので結構な負担になります。
20km/hぐらいのゆるいポタリングで自転車に調子を伺いつつ乗るのであれば大きなトラブルにはならないと思うので抑えめのサイクリングにとどめておく方がいいです。
一番気に入ったのはなにより油圧式ディスクブレーキということ。
キャリパー、Vブレーキ、機械式ディスク、油圧式ディスクそれぞれ乗ったことがありますが、制動力とタッチはやはり油圧式ディスクブレーキが最強ですね。
機械式ディスクも恩恵は大きいですが、やはり軽さは油圧式にはかないませんね。
機械式だとレバーを握りこんでいくとスプリングの反発でどんどん硬くなっていくんですが、油圧式は一定の力で軽く握り込んでいくことでもブレーキが動作します。
短距離であればそこまで辛くもないんですが、やはり距離が延びていくとブレーキを握る回数も増えていくのでジワジワと疲労がたまっていきます。
油圧式であればその不快感も軽減されるのでメリットは大きいですね。
それに付帯してちょっと残念なのがホイール。
GIANTのS-R2 DISCというホイールセットなんですが、リムが結構重たいんです。
分解してレビューしてくださっている方のブログを読むと、どうやら片輪500g越え。
クロスバイクに標準装備のホイールとしてはこんなもんと言えまそれまでですが、欲を言えば10万越えのモデルならもう一声欲しかったところです。
通勤通学用にはどう?
はっきり言ってオーバースペックです。
趣味も盛り込んで選ぶならGOですが、単純にここまで必要かと言われれば不要です。
油圧式ブレーキもメンテナンスは素人には難しいので、安全性を考えるとメンテナンスに手を抜くと大ごとになるのでランニングコストも大きく膨らみますね。
一念発起して高スペックなモデルをせっかく買ってもメンテナンスに手が回らないと性能を発揮できないのでもったいないです。
サイクリング用にはどう?
サイクリングにはうってつけですね。
ちょっと距離を伸ばしたサイクリングも視野に入れて楽しめると思います。
が、値段が値段なので少し頑張るとFASTROAD SLR 2よりスペックの高いロードバイクが買えちゃいます。
なのであくまでクロスバイクにこだわって購入したい場合に限ると思います。
まとめると
見れば見るほど面白いモデルですね。
と同時にちょっと向けた客層がどこなのかもわからなくなってきました。
名前と売り文句の通りオンロードをスピーディーに走ってくれ!という趣旨で作られたもので間違いはないんでしょうけど、そこから荒を探っていくと趣旨がブレているようにも思います。
文中書いたとおり油圧式ディスクブレーキは素晴らしいです。
ホイールの汚れる雨上がりなどのシチュエーションからロングライドにもぴったりです。
しかしスピードと巡航距離を考えた時に重要になるホイールの重さを犠牲にしてしまっているのがいささか残念です。
ディスクブレーキフェチの僕ですが、ここはキャリパーブレーキでコストを下げつつホイールを軽くしてくれた方が触手にビンビン来たかなと思います。
いっつもさらっとこういう人向けっていうのをかくんですが、どうにもそれが見えてこないモデルではあります。
ただわからない=ダメというものでもないので、単純に個人的な感想を言えば
乗って試してみたい
それに尽きるクロスバイクです。
というわけでまとまりが悪いですがこの辺で。
次回更新までさようならノシ