チャラーズばいしくる

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【コンポの違い】自転車のギアの数が違うとと何が変わる?

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ロードバイクにおいてコンポのグレードで初心者にもわかりやすい一番の違いと言えばギアの数です。

 

価格にも影響するコンポ選びの要素としてまずはギアの数の違いを理解してみましょう。

 

 

 

 

「ギアの枚数が多い=速い」は間違い

シティサイクルがメインでしたが、販売に携わっているときによく

「ギアが多い方がスピード出るよね?」

と、言われました。

 

これはシティサイクルにおいては間違いでもあり正解でもあります。

 

とりあえずホイールサイズとフロントのギアは同じとして比較します。

ペダルの重さはギアの比率で決まるので、逆にフロント側は大きければスピードが出やすくなります。

代わりに重くなりますよね。

 

で、シティサイクル、とりわけママチャリの場合はギアが前と後ろ1枚ずつしかない場合があります。

この場合多くが画像で言うと真ん中にあたるギア、もしくはそれより少し小さいギアしかないことが多く、スピードの出やすいギアがないのでスピードが出しにくいということになります。

 

 

 

 

ロードバイクはこれに当てはまらない

上記した例はあくまでギアの切り替えができるかできないかの場合です。

このシティサイクルのイメージでギアの数が多ければスピードが出るというのはロードバイクには当てはまりません。

 

ロードバイクと言うか、シティサイクルのギアの数の違いもしかりですね。

 

 

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ギア山の数はこれまた全部同じなので参考までですが。

シマノの某ロード向けのスプロケ11速です。

 

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こちらもシマノスプロケですが9速。

 

 

 

 

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枚数こそ違いますが、比べるとスピードの出しやすいギアは同じサイズです。

逆に楽な一番大きいギアも同じです。

 

スプロケの表記でよくある11‐32Tという表記はこの一番小さいギアと一番大きいギアを表記したものになるわけです。

 

もちろんフロント側のギアの大きさも影響してきますが、リアのギアだけ見れば同じなので枚数自体でスピードの出しやすさは変わらないということになります。

 

ただ同じ11速、同じ9速でもギアのサイズが違うこともある(たとえば11速だけど12-25Tや11-28Tなどがある)ので注意です。

 

つまりあくまでギアの山の数がスピードの出しやすさに影響するということになります。

 

 

 

じゃあギアの枚数で何に違いが出るの?

ロードバイク用のコンポの場合、グレードが上がるにつれてスプロケの枚数が変わります。

 

  • DURA-ACE・・・11速
  • ULTEGRA ・・・11速
  • 105・・・・・11速
  • TIAGRA・・・・10速
  • SORA・・・・・9速
  • CLARIS・・・・8速
  • TOURNEY・・・7速

 

もちろんグレードが上がれば価格も上がります。

完成車で比較すると、cannondaleのCAAD12を例にとると、Tiagraモデルで150000円、105モデルで190000円(それぞれ税別)と4万円差があります。

 

グレードが上がると言えば聞こえはいいですが、実際乗ってすぐにわかる違いはギアの枚数だけなので、初心者だとギア1枚に4万とかんがえると悩んでしまいますよね。

 

シフターのタッチやギアチェンジのスムーズさ、コンポの重さは乗り換えてこそわかる部分なので初めての場合はその感覚もわからないので判断材料にもなりにくいです。

しかもスピードに直接影響がない場合が多いとくればなおさらです。

 

 

 

ギアの枚数は疲労軽減を助ける

じゃあ多いギアの数にお金をかける理由は何になるかと言うと、体力的な面になります。

 

自転車に乗っているとき、「ギアを変えるタイミングは?」と言えばペダルが重く感じたか軽く感じたかですよね。

 

ロードバイクの場合速度という概念が出てくるのでスピードを出したい場合に重いギアに入れるという場面も出てきますが基本は同じです。

ロードバイクでも上り坂であれば軽いギアに、平地であればある程度重いギアに入れます。

 

ギアの枚数が違うと、変速時の選択肢の数に違いが出てきます。

つまりはより体力に合うギア比が選べるということです。

 

 

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勾配や、疲労によって負担が出て体力、ひいては脚力への負担が大きくなってきますよね。

 

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このオレンジがギアの数。

8速だとClarisですね。ほんとはフロント2枚ないし3枚あるのでまだまだ多いですが。

 

 

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この赤丸部分がギアと体力が見合っていると感じるエリアと考えてみてください。

空白が広ければ広いほどギアが軽い、もしくは重いと感じることになります。

 

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ギアの選択肢が多いとこの空白部分が狭まる、つまりギアが重いけど軽くできない、ギアが軽いけど重くできないというタイミングが減らせるということです。

 

 

あんまりグラフが上手じゃなくてかえってわかりにくかったかも。

 

 

 

 

多くなきゃダメ?

これは乗るシチュエーションによると思います。

 

例えばそこまでスピードを求めず、自分の出しやすいスピードにギアを合わせるようなイメージの楽しみ方をするなら8速でも十分です。

なんなら7速のマウンテンバイクで距離走ってもそこまで不備は感じませんでした。

 

逆に何時間以内に何キロを走り切りたいとか、極限まで長距離を走りたいという場合にはギアが多いに越したことはないと思います。

ギアを軽くしたいのに下げられなければ体力を浪費しますし、逆にスピードを出したいのにギアを上げると重たくなってしまう場合十分スピードに乗れなくなってしまいます。

 

 

なので、絶対ギアの多いものでなければいけないというわけでなくファンライドのみなら少なくてもいいですし、シビアに楽しみたいならあったほうがいいと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 安物買いに要注意

 最近ではメーカーもファンライドユーザーに向けて安いモデルの展開にも力を入れています。

たいていどのメーカーも9速のSORAからラインナップがありますよね。

 

 ただしさすがにギアの数が少なすぎると体力が付いて来て楽しむ範囲を広げたいときにすぐ頭打ちになってしまいます。

 

また少し触れましたが、コンポのグレードはブレーキのタッチやギアチェンジのレスポンスにも影響してきます。

例に出したシマノのコンポであれば動作に不備が出ることは少ないですが、低グレードは低グレード並の動作なので慣れてくると不満が出てくるでしょう。

 

なのでファンライドの場合は最低でも10速のTIAGRAシビアに楽しみたい場合は11速の105以上にすると、ある程度長く付き合えると思います。

 

またコンポのグレードが低いということはフレームを中心に構成しているパーツも格安なものが多いです。

つまりはコンポだけに目をやって選んでしまうと全体的な満足度も落とすということになります。

 

あくまでギアは比較するときの一つの要素として、全体の構成にも目をやって自転車を選ぶようにしましょう。