チャラー的クロスバイクレビューその12「GIANT SNAP」
おことわり
あくまで僕が買う前提で見た上でどう判断したかなので、このページで書いていることがそのままそのモデルの評価につながるものではないということをご了承のうえ読んで参考にしていただければいいなと思います。
GIANTのSNAPってどうなん?
クロスバイクと言えば今はオンロード向けモデルが主ですが、もともとはマウンテンバイクをベースにしたモデルが発祥でした。
つまりはサスペンション付きのクロスバイクが元来のクロスバイクだったということですね。
ただ先進国ではわざわざ行かないと山道走るシチュエーションもないので、どっちかというとロードバイクに寄せたモデルが増えてきましたね。
各社フラットバーロードに力を入れています。
そんな絶滅危惧種のサスペンション付きクロスバイクですが、GIANTやTREKなどクロスバイクに力を入れているメーカーはこだわりを持って存続させています。
というわけで今回はそんな希少なサスペンション付きクロスバイクの中からGIANTSNAPをご紹介します。
SNAPってどんなコンセプト?
低いシートチューブ、サスペンション付きフロントフォーク、太いフレームと見た目は完全にマウンテンバイクです。
「ストリートMTB」という位置づけですが、まさしくクロスバイク発祥のスタイルですね。
26インチに太めのタイヤとマウンテンバイク並みではありますが、ブロックではなくスリックタイプを履いているので山道は難しいです。
ペダルとキックスタンド標準装備なので初心者も苦労なく乗り回すことができますね。
つまりはスポーツバイク初心者向けの街乗り用自転車ということになります。
価格は?
SNAPの価格は税別47,000円。
クロスバイクを買おうと思った時に視野に入らないので見過ごされがちですが、とんでもなく安いモデルです。
最初にスポーツ自転車を買おうと思った時に最もネックになるのが価格なので、安いというだけでも十分な魅力です。
ただESCAPE R3と3000円しか変わらないので、特別サスペンションや26インチに魅力を感じないならR3がお勧めです。
重さは?
重さはXSサイズで14.2kgです。
クロスバイクとしてはかなり重く、マウンテンバイクとしては標準的です。
サスペンションフォークにキックスタンド付きと思えば十分ですね。
パーツ構成は?
意外と言うと失礼ですが、ドライブトレインはSHIMANOのTourneyです。
思ったよりしっかりしていました。
ブレーキはテクトロのVブレーキ。
マウンテンバイクならディスクブレーキが主流ですが、街乗り用ということであえてのVブレーキですかね。
ひとつ気になったのが、チューブのバルブが英式ということ。
通常スポーツ自転車では仏式が主流ですが、初心者用とかんがえてあえて英式にしたんですかね。
英式はシティサイクルでもよくつかわれている規格なので空気入れを新調する必要はありません。
ただ英式バルブは高い空気圧を維持できないので、空気入れは頻繁に行う必要が出てきます。
もし仏式にしたいなら2000円ぐらいでチューブは交換できるので乗り心地を重視したいなら交換してしまってもいいでしょう。
通勤通学用には?
ベストとは言いませんが十分使えると思います。
タイヤが26インチで車体重量も少々重たいということを考えると距離が長いと厳しいかもしれません。
ただ街乗りでも不意な段差などあるので、そういった場面を考えるとメリットになります。
サイクリング用には?
長距離やポタリングなど街乗りサイクリングにはきっぱり向いていないといえます。
もちろんオンロード乗ったら爆発するわけではないので乗れないわけではないですけど、たとえば700cで10kg台のクロスバイクに比べれば疲れますし快適に走れるシチュエーションはかぎられて来ます。
逆にちょっと改造して、タイヤをブロックにすればマウンテンバイクに変身するので山道や河原の未舗装路なんかの軽いトレイルも楽しめるようになります。
マウンテンバイクとの違いは?
クロスバイクという前提で話を進めていってしまっていますが、本格的なマウンテンバイクととこのSNAPとでは何が違うんでしょう。
ぶっちゃけフレームの設計やらなんやら見ると、素人目には大きな違いはないです。
もちろんパーツのグレードを見ると雲泥の差ですが、使われているもの自体に大きな違いはありません。
唯一明確な違いはタイヤです。
通常マウンテンバイクはブロックタイヤを装着します。
ぬかるみや砂利道でメリットがある半面、きれいなコンクリートのオンロードだと転がりにくいタイヤですね。
こんなんですね。
対してSNAPをはじめ、サスペンション付きクロスバイクについているタイヤの多くはスリックタイプ。大胆に溝が入っているのはシティスリックとか呼ばれますね。
たまにセミブロックのものもありますが、これもオンロードを重視しているので本格的なオフロードはちょっと厳しいものがあります。
SNAPについているKENDA KRANIUM。
ちょっと山道走るには不安ですよね。
逆にいえばタイヤを変えればそこそこのオフロードも走れちゃうということです。
まとめると
ちょっと癖のあるモデルだということがお分かりいただけたと思います。
それもそのはずで、メリットが大きいならこのジャンルのクロスバイクもっといっぱいありますよね。
ただメリットがまったくないわけではなく、サスペンションがあってフレームが太いということはガンガン乗っても壊れないということなので多少ですが耐久性があります。
タイヤも太くてパンクに強いですし、空気量が多いと乗り心地もやわらかでいいですね。
スポーツ自転車でガンガン遊ぼうというわけでなく、実用使いでこの一台を大事に乗りたいときはぴったりです。
なのでスポーツ自転車初心者で、長く付き合いたいのであれば安いですし考えてみてもいいモデルだと思います。
まぁサスペンションのメンテナンスも必要になってくるので、何年も長く乗るなら気を使ってあげてください。
サスペンション付きのクロスバイクは少なくなってきましたが、マウンテンバイクカテゴリーに入っていることもありますし、価格も5万円台から視野に入るのでSNAPが気になったら安いマウンテンバイクも探してみるといいかもしれませんね。
というわけで今回はこの辺で。
次回更新までさようならノシ