ルック車ってなんじゃ。買っちゃったらどうすりゃええん
スーツ女子っていいよね。
じゃなくて
『ルック車に注意しろよ』
初めてスポーツ自転車買おうとした時に、自転車しってる人間からよく言われるのが「ルック車に注意しろよ」って言葉ですね。
なにルック車って。見る自転車?まぁ見た目も重視したいよねなんて思ってましたが、一部の自転車を指す蔑称みたいなもんです。
結構ここで悩む人多いと思うんで、というか今日まさに友人のアメリカ人に相談されたんでちょっと書いてってみようと思います。
ルック車ってそもそもなんなん
ルック車っていうのは簡単にいえば「見た目だけの自転車」ってことです。
例えばマウンテンバイクなのに山道走れないなんてのが代表的です。
こちらをご覧くださいませ。
某僕の大好きな大手通販サイトにあったどうみたってマウンテンバイクにしか見えないけどなぜかリアサスしか付いてない自転車の注意事項。
※この自転車は一般公道用自転車となっております。
丁寧に米印まで付けていますがつまるところ舗装路しか走っちゃだめよってことです。
あれれ~おかしいぞ~と某体は子供頭脳はなんたらな探偵でなくとも言ってしまいそうな違和感を感じますね。
つまりは見た目マウンテンバイクだけど山道行ったらだめですよってことです。
マウンテンじゃねーじゃんと。
マウンテンバイクで検索して出てきたのにおかしな話です。
なので「見た目だけマウンテンバイクに見える自転車=ルック車」ってことになります。
ルック車のなにが問題なんよ
ルック車の一番悪いところは、これはマウンテンバイクだ!と思ってオフロード走ると壊れるんです。
前に見た動画だとフレームがぐにゃぐにゃになってました。ブレーキが壊れたなんておっかない話も目にします。
最近のロードバイク人気に乗っかってロードのルック車も増えてきましたね。こっちは舗装路なのでまだいいですけど、一流ロードバイク並のスピードで走ると不安定感が出てきます。そもそも一流ロードバイクと同じスピードは出せないと思う。
いやそんなにガツガツ乗らないしいいじゃん。ってあなた。ごもっともです。
ルック車でもいいじゃん?
そんなにガツガツ乗らないならルック車でもいいじゃんってのはごもっともで、まあ安いし見た目は一見スポーティだしいいんじゃね?と思います。
ママチャリに近い乗り方してて急にぶっ壊れるようなことは稀です。ないとは言わない。
ただデメリットはあって、無駄にサスペンションついてたりとか、ロードバイク系ルック車だとなんでかディープリム(ホイールの輪っかのところが太い)ついてたりとにかく重たい。
自転車の重さは快適性に比例するので、重いのは足かせ以外の何物でもないです。
上でもちょっと話したけども、ブレーキ壊れたなんて例もあるのでスピードは出せません。
2、3万ぐらいのロードバイク系ルック車も見かけますけど、スピードは出さない方が身のためです。
コンポが貧弱だったり組み立てが雑すぎてスピードに耐えられないんです。
ルック車でも本気で漕げば3,40km/h出ますけど、そのスピードで走ってるときにブレーキ壊れたらけっこうヤバイです。
たまにコンポだけはSHIMANOのTurneyとかClarisとかまともなコンポ使ってるルック車もありますけど、それだと6、7万はするのでそれならちょっと頑張るか中古探れば入門グレードのメーカー品買えちゃいますし、あえて選ぶ理由無くなっちゃいます。
引用元:Giant
これ税抜きで78000円。
マウンテンバイクならもっと安くメーカー品買えます。
引用元:Giant
税別52000円。
ぶっちゃけこのぐらいの価格だと名の通ったメーカーのだから性能が高い!とは言い切れないですけど、耐久性とか信頼性とかもろもろ考えたら名の通ったメーカー品の方がはるかにいいことは明白です。適当な物作ってたらブランドイメージ地に落ちますからね。
これルック車の最大の問題って、この事実を知らずにスポーツ自転車だと思って買っちゃう人が多いってことだと思いますね。
昨日も知り合いと「マウンテンバイク乗ってる」って話で意気投合してたら、よくよく聞いてみると知り合いが乗ってたのルック車だってことに気付いて、本人はオフロード走れないってことを知らない様子。とりあえず山とかオフロードコースは行かない使い方だったんで余計なこと言わなかったですが。
何も知らずに買って、本格的に山を攻めたいとか、そこそこのスピードで長距離走りたいって思ってるなら実質使えないんで結構もったいないと思います。
乗り物って性能理解して買うことがたいせつだと思うんで、売ってる店はちゃんとでっかく注意事項書いておくか、販売時に説明するべきだと思いますね。
買ったの ルック車だったよ・・・どうしよう・・・
こんなの乗ってられねえや!売ってしまおう!ってなっても、ルック車は二足三文です。
そこらへんはここでちょっと話してるのでよければ参考に。
ルック車だけど性能を理解して乗り続けたい、でも人目が気になるって人はそこまで気にしなくていいと思います。
ルック車でサイクリングしてる人を呼び止めてまで批判する人はいません。もしいれば相当アレな人なので刺激せず軽くあしらいましょう。
それでも気になるって場合は、弱虫ペダルの鳴子章吉くんの言葉を思い出してみましょう。
四話で言ってましたね「相棒感」ってやつです。
ママチャリだろうが何だろうが自分の相棒としてメンテナンスに手をかけて乗ってればわかる人にはそれがわかるっちゅう話です。
具体的にどうするかと言えば、メンテナンスをしっかりして気になる部分を軽く改造するぐらいで十分伝わると思います。
メンテナンスに関してはフレームの汚れを落とすといった外見的な部分は勿論ですが、僕が自転車を見てどれだけメンテナンスしているかはギア回りとチェーンを見て判断しています。
チェーンはオフロード走行をしたりしなければ一か月程度ではそこまで汚れが溜まる部分ではありません。
そこに油汚れのかたまりのようなスラッジがひどくたまっていたりするとあんまメンテナンスしてないんかなぁと思います。
もちろん一概にチェーン汚れてるから駄目とは言えないですし、ギア山で手切ったりするし油汚れ落としてオイルを再塗布するのは面倒な部分でもあるのでやりたくないですけど、チェーンが汚れてスムーズに動かないとぺダリングが重くなり乗り心地もわるくなるのできれいにしておきたいところです。
改造に関しては、正直ルック車だと簡単な改造で性能を大きく変えるのは難しい、というか新品買える値段になるので安く乗り心地を改善するようにパーツを付けてみるのもいいかなと思います。
たとえば『ハンドル周り』、『ステム』、『サドル』なんかですね。
引用元:日本最大級の自転車通販サイト サイクルベースあさひ
ハンドルのグリップなら数百円ぐらいからありますし、エンドバー付けるだけでも結構見た目も握り心地も変わります。
ハンドルバーを別物に変えるのもありですね。画像のは今僕が欲しいやつ。3万ぐらい。無理。
引用元:日本最大級の自転車通販サイト サイクルベースあさひ
ステムはフロントフォークとハンドルバーをつなぐパーツです。
そんなに重要か?って思うかも知れないですが、ここを伸ばしたり縮めたりするだけでだいぶ違うので重要なパーツですね。ここモゲると落車にもつながるので安心できるものに変えておくのもいいと思います。
ある意味玄人好みなパーツでもあるので、これ変えてると「お?」ってなります。
価格はまちまちですが、まともなのだとだいたい2000円ぐらいから買えます。
引用元:日本最大級の自転車通販サイト サイクルベースあさひ
サドルはママチャリなんかだとあんまり交換しようと思わないですけど、長距離のってる人間だと最重要ポイントだったりします。
お尻というか内股すれるんですよね。男性だと大事なマグナム、ないしポークビッツがしびれてしまうことも。
なのでサドルにこだわってると「結構距離乗るのかな?」って思います。トラブルも起きやすいので実際にルック車で長距離乗るのはおすすめしないけども。
これもまちまちですけど、サドルは1000円ぐらいから1万2万とかあります。高いのがいいってよりは合う合わないが大事。
とりあえずこんなとこですかね。あと安く変えられるのって言ったらペダルですけど、ルック車のペダルだとあんまり付けたり外したりするとクランクが死ぬので推奨しません。
あとはサドルバッグとボトルケージ付けてると玄人感出ます。便利ですしね。
サドルバッグはどんな自転車でもだいたい付くけど、ボトルケージは付けるためのビス穴がない場合もあるので写真にあるようなボルトを使わないボトルケージを付けるのもいいかもしれません。
まぁ見栄だけ張っても仕方ないので、この中から必要だなと思うヤツつければいいと思います。
サドルバッグはなにかとあった方がいいですね。小物入れとしても使えるし。
まとめると・・・
ルック車ってのは見た目だけで性能はともなってない自転車ですよってことです。
なのでそれを前提に買うなら安いし見た目はスポーティだしいいんじゃんって思います。注意して乗りましょう。
あとは改造すればルック車でも楽しめるし、愛情も湧くし見た目もさらに良くなるのでやってみようっていう自転車改造教からの布教でした。
とりあえずルック車を生かして考えよう。買っちゃった人をそこまで追い詰める必要はないって考え方で書いた記事ですが、「よっしゃ、じゃあ安いしルック車でもいいや買おう」って人はちょっと待ってみよう。
オーキド博士から3匹ポケモンを提示されたときに、コクーンとゴースとカビゴンがいるとしましょう。
でもこのオーキド博士はちょっとお金に困っているので、コクーンは3万円、ゴースは5万円、カビゴンは15万円で譲るよと言われました。
さてあなたはこの時どれを選ぶでしょう。
コクーンはたしかに安い。そしてすぐに進化しますしね。10レベルだっけ?でもそのままじゃちょっと力不足ですね。スピアーになったとしてもちょっと物足りない。
対してゴースはそのままでもそこそこ使える。でもちょっと高い。ただしゲンガーまで進化すれば結構いいとこまで連れていけますね。
カビゴンはかなり完成度高いけど値段も高い。でもレベル上げと技次第でどこまでもって感じ。
赤緑の世代なんでスペックとか進化増えてたりしたらすまん。
こうなったときにどれを選ぶでしょう。
自転車も考え方おんなじで、性能に劣るルック車を買うか、もうちょっと貯めて信頼できるメーカー品買うか、頑張ってそのままでもいいとこまで行けるグレードを買うか。
もちろん金銭的な事情は人それぞれですし、性能そこまでイランけど見た目は重視したいって場合にもいいと思いますが、それで自転車の楽しみを知って距離伸ばそうと思ったら買い替えるのが一番手っ取り早くなっちゃうので、ルック車分投資額が上乗せされちゃうわけです。
3万のルック車買ったとして、その金額メーカー品を買う時に上乗せできたらワンランク上が買えちゃうこともあります。
そのリスクを加味して選ぶといいかもしれないですね。
ルック車でもいいべ、スピード出すぞって人がいたら、自転車は死ぬ乗り物なんやでって教えてあげたいです。
とにかくルック車ってものの存在を確認してもらって、その概念を理解して選べればいいかなと思います。意外とまじめなまとめ方になった。
逆に人気のルック車の格付けレビューでもしてみようかしら。こんな三流店員にそこまでの知識無いけど。
というわけで、夜も更けてまいりましたので宴もたけなわ次回の更新までさようなら・・・ノシ
参考サイト